2021年9月から10月
- FOMCで11月のテーパリング開始がほぼ確定
- S&P500のコンセンサスEPSが低下傾向
- デルタ株蔓延 経済停滞・サプライチェーンの混乱
- 米国債務上限問題
- 中国恒大集団のリスク
様々な不確定要因で濃い霧に包まれている状態
そんななか、いままで好調だった米国株も勢いを失っています。
でも、コロナ後、いままでいくら下がっても復活してきた米国株
米国株は、下がったら買い!
の雰囲気が蔓延していますが本当に大丈夫?
株価に影響を与える要因として、米国10年債利回りがあります。
概念的な式で
理論株価=利益(EPS)/(金利-成長率)
というものがある通り、分母の金利が上がれば、理論株価は下がります。
米国10年債利回りが、ぐぐぐっっと上昇する局面では、株価は下がります。
金利上昇のモメンタムが強い時、株は下がりますが、安定していればそこで株価は落ち着きを取り戻します。
2021年初めの、米国株が不安定だった時の、VTI(全米株式の指数みたいなもの)のチャート
2月から5月で、金利が急激に動いていたため、値動きがマイルドなはずのVTIの株価もかなり動きました。
以下は、10年債利回りのチャートです。
1/27からの金利上昇モメンタムがすごい・・・
その後5月半ばから、金利が安定すると、VTIは上昇に転じました。
やっぱり米国株 最強!
良いか悪いか、そんなマインドが醸成されつつあります。
そして、2021年9月
またしても金利上昇!!
- FOMCで11月のテーパリング開始がほぼ確定
- S&P500のコンセンサスEPSが低下傾向
- デルタ株蔓延 経済停滞・サプライチェーンの混乱
- 米国債務上限問題
- 中国恒大集団のリスク
これらの要因で、VTIはまた、不安定な状態となっています。
しかし、【絶対に戻る米国株】神話が出来上がっているので、ちょっと下がったら反発して上昇をくりかえしながら、少しずつ沈んでいる状態です。
それは、ある程度、米国10年債とリンクしているので少しは読めそうな気がします。
FRBの国債買い入れスケジュールが公表されていて、その数値に合わせて金利が下がる傾向があります。
買い入れ日と、10年債利回りに注目
(上記の表は、下のリンク参照)
これかとおもいます。
最近知りました。 pic.twitter.com/XVi0ggc7N5— 東郷 雄太 (@100000000000go) September 6, 2021
9/28と、10/1の比較的大きなパウエル砲買い付けで金利が下がり、株価は反発しました。
でも、テーパリングもはじまります。
このような対策は長くは続きません。
もう無理・・・
となった時に、一気に下げが来るんじゃないかと思います。
そんな思惑で、ちょっとした上下で利ザヤを抜くVTIのトレードは、ほどほどの方が良いかもしれません。
繰り返しですが、
もし、株価が上昇していたときに、
- FOMCで11月のテーパリング開始がほぼ確定
- S&P500のコンセンサスEPSが低下傾向
- デルタ株蔓延 経済停滞・サプライチェーンの混乱
- 米国債務上限問題
- 中国恒大集団のリスク
これらの霧が晴れてきている明確な要因があれば、そこから再度上昇トレンド復帰になると思います。
でも、何一つ解決していない現状、まだまだ霧の中です。
メルクによる新型コロナ経口治療薬のニュースは、デルタ株蔓延のムードを少し打ち消しているかもしれませんが、まだ【思惑】の中です。
大きな下げまで、キャッシュは温存しておこうと思います。
誰も株なんて買いたくない!という時こそが買い時です。
その時を待ちます。